
乗馬5級ライセンスの筆記試験問題について、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
実技の練習は馬と触れ合えて楽しくても、いざ机に向かって専門用語を覚えるとなると、どこから手をつけていいか迷ってしまいますよね。
特に、公式の過去問が市販されていないため、どのような練習問題を解けばいいのか、教本やテキストのどの部分を重点的に読めばいいのかわからず、戸惑うこともあるかと思います。
合格率が高いとは聞くものの、落ちる確率や不合格になる理由を知っておかないと安心できませんし、実技の内容と服装のルールがどう筆記試験に関わってくるのかも気になるところです。
この記事では、乗馬5級の筆記試験を安心して突破できるよう、試験の出題範囲から効果的な学習方法まで、詳しく紐解いていきます。
- 試験でよく出題される馬体の名称や馬具の基礎知識
- 公式テキストを活用した効率的な学習のアプローチ
- 合格の基準や不合格を避けるための具体的な対策
- 筆記の知識が実技や服装の準備にどう役立つのか
乗馬5級ライセンスの筆記試験問題の傾向
乗馬5級の筆記試験では、具体的にどのような知識が求められるのでしょうか。
ここでは、問題の出題形式や全体的な範囲について、普段の乗馬レッスンの様子も思い浮かべながら解説していきます。
過去問の入手方法と徹底活用法

乗馬5級ライセンスの筆記試験に向けて勉強を始めようと思い立ったとき、学生時代のテスト勉強の癖で、真っ先に「過去問」を探したくなる方はとても多いのではないでしょうか。
私も新しいことに挑戦して資格試験の勉強となると、まずは過去の傾向を知って安心したくなるタイプなので、そのお気持ちは痛いほどよくわかります。
しかし、本屋さんの資格試験コーナーに行っても、インターネットの通信販売サイトでいくら検索しても、公式の過去問題集というものは見つからないと思います。
なぜなら、乗馬5級ライセンスの筆記試験に関しては、公式に一般販売された過去問題集というものは現在のところ確認できないからです。
ここで一つ、多くの方が誤解しがちな重要なポイントがあります。
乗馬の資格というとすべて日本馬術連盟(JEF)が発行していると思われがちなのですが、乗馬5級ライセンスは(出典:公益社団法人全国乗馬倶楽部振興協会『乗馬技能認定(乗馬ライセンス)』)が認定・発行している資格なのです。
日本馬術連盟は、主により上級の競技者向け資格を管轄している別団体なので、情報を検索する際はこの点に注意が必要です。
過去問が広く出回っていないと聞くと、「一体どこから、どんな形式で出題されるのだろう」と大きな不安を感じてしまうかもしれません。
ですが、実はそれにはきちんとした理由があるのです。
乗馬の基礎知識は、単なるペーパーテストの点数稼ぎや暗記のためのものではなく、日々の安全なレッスンに直結する生きた知識だからです。
基本的には、所属している乗馬クラブで配布されるプリント資料や、指定された公式テキストをベースに学習を進めることになります。
過去問が手に入らない分、テキストの重要箇所を自分でピックアップして、オリジナルの問題集を作るような気持ちで取り組むのが最も効果的な対策です。

クラブによっては、過去の試験の傾向をまとめた独自の練習プリントを配ってくれるところや、試験対策の座学講習を特別に開催してくれるところもあります。
ひとりで悩まずに、まずは担当のインストラクターさんに「筆記試験の勉強はどのように進めればいいですか?」と率直に相談してみることを強くおすすめします。
過去問がないからといって焦る必要は全くなく、出題されるポイントは「初心者が安全に馬に乗るために絶対に知っておくべきこと」に絞られています。
自分で予想問題を作ってみることで、テキストの理解度は飛躍的に高まりますし、何より馬という生き物への理解が格段に深まります。
練習問題で確認する頻出テーマ

筆記試験の形式について、難しい記述式の問題や長文の論述が出たらどうしようと不安に思っている方もいるかもしれません。
しかし、ご安心ください。多くのクラブで実施される試験において、そのような難解な記述式問題が出題されることはほとんどありません。
問題の形式はクラブによって異なる場合がありますが、主流となっているのは「穴埋め選択式」や、正しいものを選ぶ「択一式」です。
場合によっては「〇×(正誤)判定式」が採用されることもありますが、いずれにしても初心者の方が学習へのハードルを過度に高く感じないように配慮されています。
出題される問題数や試験時間についても、厳密な全国統一の規定が公開されているわけではなく、実施するクラブによって多少のばらつきがあります。
一般的には、目安として問題数は20問から30問程度、試験時間は20分から30分程度と言われることが多いようです。
普通に解いていけば時間が足りなくなることはまずありませんので、本番でも焦らずにじっくりと問題に向き合うことができます。
ご自身で練習問題を作る際や、テキストを復習する際に必ず確認しておきたい基礎範囲は、大きく分けて4つあります。
- 馬体の部位の名前
- 毛色や顔の模様(白斑)の種類
- 馬具の名前と役割
- 馬の歩き方(歩法)と基本的な乗馬用語
これらのテーマは、決して机の上の学問ではなく、どれも実際のレッスン中にインストラクターさんの口から頻繁に出る言葉ばかりです。
「今、レッスンで先生が言っていたのはテキストのここのことか!」と、普段の騎乗経験と結びつけて覚えるのが一番の近道になります。
単語の丸暗記ではなく、実際の馬の動きや馬具の手触りを思い出しながら学習を進めていきましょう。
たとえば、「常歩(なみあし)で進んでください」と言われたときの馬の揺れ方や、「手綱を短く持って」と言われたときの革の感触など、身体の記憶をフル活用することが大切です。
問題の傾向として「ひっかけ問題」のような意地悪な出題は少なく、テキストの基本事項を素直に問う問題がほとんどです。
ですから、基礎範囲をしっかりと網羅し、それぞれの用語の意味と役割をセットで正確に理解しておくことが、最も確実な練習問題への取り組み方と言えるでしょう。
出題される具体的な内容と範囲

試験範囲の中で、受験生の多くが最初に「覚えるのが大変だ」と苦労するのが、「馬体の名称」や「馬具」に関する問題です。
日常会話では全く使わない独特な言葉が多いので、ただ文字の羅列として丸暗記しようとすると、なかなか頭に入ってきませんし、すぐに忘れてしまいます。
実際の試験では、馬の全身や馬具のイラストがプリントに用意されており、矢印で示された部位の名前を記号で選んだり、直接書き込んだりするような形式がよく出題されます。
| ジャンル | 具体的な名称の例 | ポイント・安全上の意義 |
|---|---|---|
| 馬体の名称 | 鬐甲(きこう)、飛節(ひせつ)、管(かん)、蹄(てい)、球節(きゅうせつ) | 鬐甲は鞍を正しく乗せる位置の基準になる極めて重要な部位です。 |
| 毛色 | 栗毛、鹿毛、青毛、芦毛、白毛 | 栗毛と鹿毛の違い(足元やたてがみの色が黒いかどうか)は視覚的によく問われます。 |
| 顔の模様(白斑) | 星、流星、作、鼻白 | 馬の個体を見分けるための「指紋」のような役割があり、健康管理に直結します。 |
| 馬具 | 頭絡、ハミ、手綱、鞍、腹帯、鐙、ゼッケン | 腹帯の締め忘れがどうして落馬の危険につながるのかなど、理由と一緒に覚えましょう。 |
| 歩法 | 常歩(なみあし)、速歩(はやあし)、駈歩(かけあし) | それぞれ何拍子のリズムの歩法なのか、運動学的な違いがよく出題されます。 |
表にもまとめましたが、これらの名称を覚えることは、単なるテスト対策にとどまりません。
例えば「鬐甲(きこう)」という背中の出っ張った部位は、鞍(くら)を正しい位置に乗せるための重要な目印になります。
ここを間違えると、馬の背中を摩擦で激しく傷つけてしまう原因になり、馬にとって大きなストレスとなります。
また、脚の「飛節(ひせつ)」や「管(かん)」といった部位は、馬が走るためのクッションやエンジンの役割を果たしており、怪我をしやすい繊細な場所でもあります。
歩法についても、速歩(はやあし)が2拍子のリズムの歩法であることは、馬術の最も基本的な知識として非常によく問われます。
馬具に関しても同様で、腹帯(はらおび)の締め方が甘ければ、騎乗中に鞍ごと人間が真横に滑り落ちてしまう大事故につながります。
このように、出題される具体的な内容はすべて、「なぜそれを覚える必要があるのか」という安全上の理由が明確に存在しています。

インストラクターさんからの「〇〇の確認をして」という指示を正確に理解し、自立して安全に馬装(馬の準備)を行うための必須知識なのです。
言葉の意味だけでなく、馬の健康と自分の安全を守るためのルールとして捉えることで、学習へのモチベーションも大きく変わってくるはずです。
公式テキストの効果的な使い方

乗馬5級ライセンスの筆記試験に向けて、所属クラブで購入したり配布されたりする公式テキストがあります。
それは『Let’s Enjoy Riding(初心者のための乗馬テキスト)』という、全国乗馬倶楽部振興協会が発行している分かりやすい教本です。
このテキストには写真やイラストが豊富に使われており、初心者にも非常に親しみやすい構成になっています。
しかし、ただパラパラと文字を眺めているだけでは、なかなか記憶は定着してくれません。
テキストを読むことは「インプット(入力)」の作業ですが、試験に合格するためには記憶を思い出す「アウトプット(出力)」の訓練が不可欠だからです。
私自身も実践して、とても効果的だったおすすめの勉強法があります。
それは、「図解を自分で作ってみる」という実践的なアプローチです。
まずはテキストに載っている馬のイラストや馬具の図解を、ノートに大きくトレースして書き写すか、白黒コピーをとります。
そして、部位の名前が書かれている部分を修正テープや付箋で隠して、白紙の状態のプリント(オリジナル問題集)を作ってみてください。
その白紙の図を見ながら、記憶だけを頼りに正しい名称をペンで書き込んでいくのです。
これは認知心理学の世界で「アクティブリコール(能動的思い出し)」と呼ばれる手法で、脳に少し負荷をかけて強制的に記憶を引っ張り出すことで、知識を非常に強く定着させる効果があります。
実際の試験も図を見て部位名を答える形式が主流なので、試験本番のシミュレーションとしても非常に理にかなった対策になります。
また、文字情報だけで覚えようとせず、写真やイラストなどの視覚的な情報とセットでインプットしていくことも大切です。
テキストをただの綺麗な読み物で終わらせず、書き込んだり、重要なところにマーカーを引いたり、付箋を貼ったりして、自分だけの特別な学習ノートに育てていく工夫をしてみてください。
大人になってからの勉強は、こうした工夫のプロセス自体を楽しむことが継続の秘訣です。
教本を中心とした基礎学習法

机の上の勉強だけでなく、実際の乗馬クラブでの時間を有効に使うことが、実は最強の学習法になります。
教本『Let’s Enjoy Riding』で学んだ知識を、現実の世界と結びつける「グラウンディング」という作業を行うのです。
レッスンの前後で馬の近くに行く機会があれば、教本で学んだ知識を実物の馬の体と照らし合わせてみてください。
「この子の顔の模様はテキストにあった『流星』だな」「ここが『鬐甲』だから、鞍を置く位置はここだな」と、心の中で確認しながら作業をします。
このように現実の体験と結びつけると、驚くほどすんなりと知識が頭に入ります。
もし可能なら、安全な範囲で馬の体に直接触れながら名前を呟いてみると、触覚という身体的な記憶も加わってさらに忘れにくくなります。
馬の温もりを感じながら部位の名前を覚えるのは、乗馬ならではの素晴らしい体験ですよね。
また、次回のレッスンで「速歩(はやあし)」をやる予定だと分かっているなら、事前に教本で速歩のリズム(2拍子)を予習しておくのも効果的です。
予習をして知識を頭に入れた状態で実技に臨み、実際に馬の上で「1、2、1、2」という2拍子の反動を体感し、家に帰ってからまた教本を振り返って復習します。
この「予習・実践・復習」のサイクルを作ることができれば、筆記試験対策は飛躍的に楽になります。
このサイクルを通して得た知識は、単なる試験勉強のためのデータではなく、馬という巨大な動物と上手にコミュニケーションを取るための「生きた知恵」へと変わっていきます。
「筆記試験のためだけに机に向かう」と考えると苦痛に感じるかもしれませんが、「次のレッスンでもっと馬と仲良くなるための準備」だと考えれば、学習のモチベーションも自然と湧いてくるはずです。
クラブでの待ち時間や、馬のお手入れをしている時間も、教本で学んだことを復習する絶好のチャンスになります。
馬の愛らしい表情を観察しながら、ぜひ楽しく基礎学習を進めてみてください。
乗馬5級ライセンスの筆記試験問題の対策
筆記試験の出題傾向や学習のコツがわかったところで、いよいよ本番に向けた心構えや具体的な対策について見ていきましょう。
実技の項目と連動している部分も多いので、一緒に確認しておくのが合格への近道です。
落ちる確率と失敗する主な原因

乗馬5級の筆記試験について、インターネットで「落ちたらどうしよう」「不合格になる理由は?」と不安になって検索する方も少なくないようです。
大人になってから新しい趣味として乗馬を始めた社会人の方にとって、「試験に落ちる」という経験はできれば避けたいものですよね。
結論から言うと、試験自体の難易度はそこまで高くなく、クラブのレッスンを真面目に受講し、適切な準備をしておけば大丈夫です。
公式な統計データとして明確な数字が公開されているわけではありませんが、一般的に合格率は90%から95%以上とも言われており、非常に高い合格水準を誇っています。
しかし、ここで絶対に注意しなければならないのが、合格基準の考え方です。
インターネット上の情報などでは「合格ラインは80%以上」といった具体的な数字を見かけることがあるかもしれません。
実は、5級ライセンスの筆記試験における厳密な合格基準(何点以上で合格か)は、実施する所属クラブの裁量に委ねられている部分があります。
そのため、正確な基準はご自身の所属クラブや公式案内に直接確認することが最も確実です。
いずれにせよ、乗馬が安全に関わるスポーツである以上、中途半端な知識では合格できない仕組みになっています。
いくら合格率が高いと言われていても、「誰でも受かるから大丈夫だろう」と油断して全く勉強しない(ノー勉)状態で挑むと、思わぬ不合格を招いてしまいます。
落ちてしまう最も一般的な原因は、実技試験ばかりに気を取られてしまい、この「筆記に対する準備を甘く見てしまったこと」に尽きます。
実技での「馬が思い通りに動かないかもしれない」という不安が、筆記試験へのプレッシャーにすり替わっていることもあります。
まずは客観的な事実を受け止め、必要な学習量をしっかり確保することが何よりの対策です。
乗馬ライセンス5級の費用や合格率は?失敗しない取得方法を解説
不合格を避けるための基本勉強法

不安な気持ちを払拭し、確実に一発合格を掴み取るためには、適度な緊張感を持って基本に忠実に勉強することが一番です。
「周りの人が簡単だと言っていたから」という楽観的な言葉を鵜呑みにせず、自分自身で納得できるまで準備を進めましょう。
まずは、公式テキスト『Let’s Enjoy Riding』の太字になっている重要なキーワードや、馬体の名称図、馬具の役割について徹底的に復習します。
このとき、単に用語を知っているだけでなく、「自分の言葉で簡潔に説明できるレベル」にしておくことが理想的です。
例えば、「ハミとは何か?」と聞かれたときに、「馬の口にくわえさせる金属の棒で、騎手の指示を伝えるためのもの」と即座に答えられるようにしておくのです。
また、社会人の受験生が陥りやすいのが、実技試験への不安から筆記の勉強が手につかなくなるパターンです。
実技試験では、馬のご機嫌やその日の天候など、自分ではコントロールできない不確定要素がどうしても絡んできます。
しかし、筆記試験は全く違います。
自分がどれだけテキストを読み込み、理解したかがそのままダイレクトに結果に反映される、完全にコントロール可能な領域なのです。
ですから、まずは自分自身で確実に結果を出せる筆記の勉強を早めに終わらせてしまうことをおすすめします。
そうすることで心に大きな余裕が生まれ、結果的に実技試験にもリラックスして臨むことができるようになります。
試験の数日前には、自宅の机に向かって時間を計りながら自作の練習問題を解いてみるなど、本番を想定したシミュレーションを行っておくとさらに安心です。
真摯に準備さえしっかりしていれば、不合格を恐れる必要は全くありませんので、自信を持って取り組んでください。
服装に関する問題と安全の知識

筆記試験では、騎乗時の適切な服装に関する問題も必ずと言っていいほど出題されます。
初心者の方は、乗馬用のヘルメットやキュロット、ブーツなどを「かっこいい乗馬のファッション」や「クラブのドレスコード」のように捉えてしまうかもしれません。
しかし、これらは単なるファッションではなく、私たちの体を予期せぬ怪我から守るための、極めて重要な「安全装備」なのです。
例えば、ヘルメットのあご紐に関する問題は非常によく出題されます。
あご紐は絶対に緩めず、指が一本入る程度の適切なきつさでしっかり締めなければならない理由が問われます。
万が一落馬した際にヘルメットが脱げてしまっては、最も守るべき頭部を保護できないからです。
また、乗馬ズボンである「キュロット」の膝の内側やお尻の部分にパッチ(補強布)がついている理由も理解しておく必要があります。
これは、馬体や鞍との強い摩擦から皮膚を守り、同時に滑り止めとして脚の密着度を高めるための合理的な工夫です。
さらに重要なのが、乗馬ブーツ(長靴や、ショートブーツとチャップスの組み合わせ)に関する知識です。
試験では、靴底に「適度なヒール(踵)」がある靴を選ばなければならない理由が問われます。
このヒールは、単に足元を美しく見せるためのものではありません。
万が一落馬しそうになった時に、足が深く鐙(あぶみ)に入り込みすぎて抜けなくなる「引きずられ事故」を防ぐための、物理的なストッパー(安全装置)の役割を果たしているのです。
※ここで紹介しているヘルメットやブーツ等の安全装備に関する基準は、あくまで一般的な目安です。
正確なルールや規定は、必ずご所属の乗馬クラブや公式の案内をご確認ください。
このように、「なぜその服装が必要なのか」という理由を知っておくことは、試験対策として有効なだけでなく、自分自身の安全を守るために絶対に欠かせない知識と言えます。
実技の準備も兼ねた筆記対策

乗馬5級ライセンスの試験は、筆記試験と実技試験が同じ日にセットで行われることがほとんどです。
学習を進める上で非常に重要な視点は、この「筆記」と「実技」を決して別々のものとして切り離して考えないことです。
テキストに書かれている理論的な知識は、すべて実際の馬上でのパフォーマンスに直結する土台となっています。

例えば、筆記試験で覚える「速歩(はやあし)は2拍子のリズムである」という知識は、ただの数字の暗記ではありません。
実技試験で必ず行われる「軽速歩(けいはやあし)」という技術において、馬の動きに合わせて「立つ・座る」のタイミングを正確に取るための重要なヒントになります。
2拍子のメカニズムを頭でしっかり理解していなければ、馬の反動をスムーズに抜くことは非常に難しくなります。
また、「蹄跡(ていせき)」や「巻き乗り」、「手前(てまえ)」といった基本的な乗馬用語を正しく理解していないと、部班(複数の人馬で一緒に行うレッスン)での実技試験中にパニックになってしまいます。
インストラクターさんからの指示通りに馬を動かすことができず、周りの人馬に迷惑をかけてしまう可能性もあります。
これらの専門用語は、馬場という限定された空間で複数の馬が安全に行動するための、いわば「道路交通法」のようなものです。
筆記の知識を深めることは、そのまま実技での評価を高めることに直結します。
筆記の知識が実技のパフォーマンスを上げるという意識を持ってテキストを読み込むことで、ただの暗記作業だったものが、一気に実践的なトレーニングへと変わります。
試験対策を通じて得た知識は、実技試験の場において、あなたを落ち着かせてくれる強力な武器になるはずです。
まとめ:乗馬5級ライセンスの筆記試験問題

ここまで、乗馬5級ライセンスの筆記試験問題に向けた出題傾向や学習のポイント、そして不合格を避けるための具体的な対策について、かなり詳しく解説してきました。
テキストを開いた当初は、「専門用語ばかりで覚えることが多すぎる」と圧倒され、大変に感じた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、今回お伝えしてきたように、試験で問われている内容のすべては「馬と人が安全に、そして楽しく過ごすため」の合理的で意味のある知識ばかりです。
馬体の仕組みや繊細な部分を知り、適切な馬具の役割や使い方を理解することは、馬に余計な負担や苦痛を与えないための「動物福祉」の第一歩でもあります。
筆記試験に向けた勉強は、ただ資格の認定証をもらうための面倒なハードルではありません。
それは、インストラクターさんに言われた通りにただ乗せてもらうだけの「受動的なお客さん」から、自分自身の知識と技術で巨大な馬と心を通わせる「自立した乗り手」へと成長するためのターニングポイントなのです。
この試験対策を通じて身につけた知識は、合格後もずっとあなたの財産となり、生涯スポーツとしての乗馬の奥深さをさらに教えてくれるでしょう。

最後になりますが、資格の取得条件や試験の詳細な規定、安全装備の基準などについては、クラブのテキスト改訂などに伴って最新の情報が更新される場合があります。
ご不明な点がある場合は、決して自己判断せず、最終的な判断は専門家である所属クラブのインストラクターさんや公式サイトの案内をご確認ください。
焦る必要は全くありませんので、毎回のレッスンで馬と触れ合う喜びを感じながら、ぜひ自信を持って筆記試験の合格を目指して頑張ってくださいね。
みなさんの合格を心から応援しています!
